「わたし」も輝く社会を推進する!女性のエンパワーメントとは

「男女平等」や「男女共同参画社会」がうたわれてから久しいですが、未だにこの社会では埋めきれない男女格差があるように思えます。

例えば上場企業の女性役員率は「2020年までに10%」が目標と掲げられていますが、2018年時点ではわずか4.1%。
あらゆる企業の役員一覧や政治家を見てみても、男性よりも女性の方が少ないのです。

参考:女性役員情報サイト|内閣府男女共同参画局

そんな女性の活躍を推し進めたいと思うのは、日本だけでなく世界でも同様。
1995年に北京で行われた第4回世界女性会議以降、「エンパワーメント」という言葉が広く使われるようになりました。

今回は女性のエンパワーメントとは何か、どんな活動が行われているのかについてご紹介しましょう。

女性の「エンパワーメント」とは

エンパワーメント
エンパワーメント(empowerment)という言葉にあまり馴染みがない人も多いかもしれません。
「力を付けること」「権限を与えること」などを意味しますが、企業経営や人権などの文脈で使われる場合、より具体的な意味を含むことがあります。

女性のエンパワーメントとして使われるとき、「女性に(権限などの)力を与えること」と単純に解釈することもできるでしょう。
例えば上場企業の女性役員などはイメージしやすいかと思います。
しかし、「エンパワーメント」という言葉はそれ以上にもっと深い意味を持っているのです。

「女性のエンパワーメント」に込められた意味

現代、多くの女性は「自分らしさ」を求め、発見し、そして実現できるように努力しながら生きています。

社会人、姉妹、友人、妻、母親などの社会的な立場をはじめ、会社員、フリーランス、副業など、いくつも仕事や収入源を持ち始める女性も増えました。

しかし同時に、現代社会では未だに「女性は家事をするもの」「女性は子育てが優先」という考え方が根強く残っているのも事実です。

自分のやりたいことがあるけど、周りからの期待も大きい。
そんな中、女性が自分らしく輝くためにはどうすれば良いのでしょうか?

「女性のエンパワーメント」とは、人と人との違いを受け入れ、他人も自分も美しいのだと信じ、肯定すること。
そして自分を否定する環境を取り除き、私たち1人ひとりが潜在的に持っているパワーを芽吹かせることです。

これが、女性が「わたしらしく」輝くために必要な土台になると考えられます。

「わたし」も輝く社会にしたい

輝く
この社会を見渡してみると、すでに自分らしく輝いている女性も大勢いますよね。
そんな女性に憧れる人も多いでしょう。

女性のエンパワーメントでは、もちろん自分のパワーを芽吹かせることが重要ですが、人と人との関わりを持つことも大切です。

わたし“だけ”が輝くのではなく、あの人たち“だけ”が輝くのでもなく、わたし“も”輝く社会
女性と男性、女性と女性、子供と大人、あの人とわたしなど、お互いにどう働きかけ合うかで、すべての人が輝く社会の実現に近付くのです。

その第一歩として、数百年に渡って大多数が影の存在だった女性が陽の光を浴び、個性を活かして活動していくことが「女性のエンパワーメント」なのではないでしょうか。

誰でも個性を持っている

社会に出て活動していれば、人と比べて落ち込んでしまうときも多いかもしれません。
失敗してやるせない気持ちになったり、自暴自棄になって人の干渉を拒否したくなることもあるかもしれません。

でも忘れて欲しくないのが、誰でも必ず個性を持っているということです。

うまくコミュニケーションが取れなくても、1人で何でも楽しめることは個性だと言えます。
難しい仕事ができなくても、単純な仕事になれば誰よりも早く終わらせられるのも個性です。

日本は「平均的な人」を教育する風潮にあり、「苦手は克服しなさい」と教えられた人も多いかもしれません。
しかし、得意と苦手がハッキリと分かれているからこそ、それが個性になるのです。

「あの人のようにうまくやらないといけない」と考えるのではなく「私は私の得意なことをしよう」と考えることで、自分のエンパワーメントを進めていくことができます。

女性のエンパワーメントのゴールとは

では、女性のエンパワーメントは何を持ってゴールとなるのでしょうか?

まず、女性のエンパワーメントとは、社会から何かを与えてもらうことでも、誰かのうえに権力を振りかざすことでもありません。
このパワー(力)は「自分で何かを成し遂げようとする力」として定義されているのです。
つまり、女性は自分自身で自分のパワーを引き出さねばなりません。

そこで、まず重要とされたのが意思決定過程への参加です。
何か物事の決定が下されるとき、女性は単に従うだけではなく、自ら意見を出して検討し、共に意思決定するということ。

もっとわかりやすく言うと、家庭内外の自分の生活をコントロールする力関係を変えていくことがゴールです。
そのためには仕事に積極的に参加したり、家庭内の変革を提案したりと自ら働きかける必要があります。

女性のエンパワーメントを進めるUN Womenの役割と活動

女性
UN Womenは2017年に設立された国連機関です。
名前はUnited Nations Entity for Gender Equality and Empowerment of Women(ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関)の略称となっています。

UN Womenは女性(女児含む)の差別の撤廃や女性のエンパワーメントの推進だけでなく、男女間の平等の達成も目標として掲げ、さまざまな活動を行なっているのです。

女性のエンパワーメントについてより深く学びたいときには、UN Womenの活動を見ていくと良いでしょう。
日本には国連ウィメン日本協会があります。

参考:認定NPO法人 国連ウィメン日本協会

UN Womenが掲げる女性のエンパワーメント原則(WEPs)

UN Womenでは、7つの「女性のエンパワーメント原則」を掲げています。

原則1 トップのリーダーシップによるジェンダー平等の促進
原則2 機会の均等、インクルージョン、差別の撤廃
原則3 健康、安全、暴力の撤廃
原則4 教育と研修
原則5 事業開発、サプライチェーン、マーケティング活動
原則6 地域におけるリーダーシップと参画
原則7 透明性、成果の測定、報告

参考:女性のエンパワーメント原則(WEPs)|UN Women-日本事務所

この原則には、女性を苦しめる差別や暴力などを撤廃すること、リーダーシップの権利や機会の均等を図り、平等に扱うこと、女性の意見や尊厳も尊重することなどが定められています。

こうして見ると「女性を優先的に扱うのか?」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、決してそうではなく、「真の平等」を実現するための原則なのです。

ただ、数百年の男女差別の歴史で深まった溝を埋めるためには、こうして女性を前面に押し出す必要があることも理解しなければなりません。

何をすれば良いのかわからない…そんなときは

女性のエンパワーメント原則は、どちらかと言うと企業や政府向けに作られているため、「女性のエンパワーメントと言われても、私は何をすれば良いのかわからない」と迷う女性も多いかもしれません。

ですが、上記の原則を自分の私生活に置き換えてみてください。
例えば、子育て世帯の女性の場合を考えてみました。

原則1 家庭のリーダーシップにおける夫婦の平等
原則2 飲み会等参加機会の均等、性的・経済的差別の撤廃
原則3 健康と安全の促進、言葉の刃を含めた暴力の撤廃
原則4 子育て・教育の均等
原則5 家庭内改善、自分磨き、自己実現の活動
原則6 積極的な人との交流と参画
原則7 家庭内経済の透明性、成果の測定、報告

他にも会社での振る舞い方、自分との向き合い方など、自分の状況に合わせて変えてみると良いでしょう。

自分自身をエンパワーメントする

女性のエンパワーメント
女性のエンパワーメントについて知ることは、これから自分が何を目指して生きていくべきかを探るヒントになります。
社会は大きく変わり、今や女性の活躍が期待されているのです。

もちろん、社会に出てバリバリ働くことだけがエンパワーメントではありません。
女性が、人々が、自分が潜在的に持つパワーを発揮し、自分自身で生活をコントロールすることが大切です。

また、世界規模の女性のエンパワーメント活動について知りたいときはUN Womenの活動を見ることをおすすめします。
きっと新たな視点や考え方、自分の方向性などが見つかるかもしれません。

自分自身をエンパワーメントして、「わたし」が輝く未来を作り出しましょう!