
ダイエット中に断食しても大丈夫!?リバウンドしないための基礎知識
食べるから太るのであって、食べなければ痩せるというのは、誰もがわかっている事実でしょう。そこで最近、よく聞くようになったのが「断食ダイエット」。簡単に言えば「食べない期間を作って痩せる」というダイエット方法です。
しかし、ただでさえ食事制限をしているダイエット中に、断食をしてしまっても大丈夫なのでしょうか?
今回は断食でリバウンドしないための基礎知識をお伝えします。
ダイエット中に断食すると痩せる理由とは
ダイエット中の断食ときくと 「大変そう・・・」 「食べれないなんて辛いんじゃないの・・・」 と思いがちですが、ちゃんと取り組むことによって痩せる効果があります。
ダイエット中は食事の量を控えたり、薄味にしたりしていて物足りなくなってしまうことが多いですよね。
プチ断食を行うと、断食後に食事の量が少しでも満足できるようになったり、薄味でも満足できるようになったりするため、断食後の生活の上で痩せていく可能性があるのです。 また便秘の人にとっては、便が出るようになるのでダイエット効果が認められます。
これから断食について詳しくみていきましょう!
ダイエット中の断食の効果
効果① 便秘の改善
便秘の原因は腸の働きが低下していることにある場合があります。
プチ断食をすることにより、空腹になり、蠕動運動が活発に。 食物がいったん入ってこない状況をつくることにより蠕動運動を促し、便が出る効果があるといえます。
効果② 内臓を休める
現代人の多くの内臓は、不眠不休で働いているのをご存知でしょうか? もちろん胃腸もずっと働いており、消化には7~8時間かかるといわれています。プチ断食の目的は、胃腸をはじめ、内臓を休ませることによって身体の本来の機能を取り戻すことにあります。
効果③ 美肌効果
女性にとってうれしい美肌効果が期待できます。
蠕動運動が活発になり、便が出ることにより、腸内環境が整うことによってお肌がきれいになることも!すぐにニキビができていた人はニキビができにくくなるかもしれません。
断食をしてはいけない人
ただし「プチ断食をやっていみたい!」と思っても、注意が必要な方がいらっしゃいます。
- 中学生以下などの成長途中の方
- 体重がすでにBMI18以下の方(BMI:体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))
- 体調がすぐれないなど基礎疾患がある方
などは医師と相談の上で行っていただきたい方です。
さらに
- 結核などの感染症の方
- 痩せ型糖尿病の方
- 消化管潰瘍の方
- 消化管狭窄
- 癒着の方中等度以上の慢性腎不全の方(尿素窒素 [blood urea nitrogen: BUN] 40 mg/dL 以上)
の方は体調を崩すおそれああるため、プチ断食を行うことは控えましょう。
正しいプチ断食ダイエットのやり方
いきなり断食を行うと、しっかりした効果が得られずリバウンドしてしまう人が多いです。そこでおすすめなのが「プチ断食ダイエット」。
1週間のうち2日間だけ、月に2回など、短期間でプチ断食を行います。あえて細切れで行い、断食前でしっかり準備し、断食後も注意すればリバウンドしにくくなるのです。
断食前
急激に断食を始めると身体が驚いてしまいます。 そのために、断食をはじめる2~3日前から徐々にいつも食べている量から減らしていくことが大事です。
おすすめ食材
- ご飯:おにぎり、うどん
- メイン:サラダチキン、納豆、豆腐、白身魚
- 野菜:にんじん、大根、白菜、カブ、ほうれん草
消化が早く、たんぱく質やビタミンなどの栄養を含み、脂肪分が少ない食材を選ぶといいですね!
断食中
断食中は水分をたくさんとりたいです。 1日2L以上を目標に飲んでみましょう!
コーヒーは胃を荒らしてしまう可能性があるので、プチ断食中には控えるのがいいですね。 お茶も水分としてとることはかまいませんが、利尿作用を促すので、お水や白湯と併用で飲むことをおすすめします。
断食後
断食後はいきなりいつもの食事に戻さずに、消化のいい野菜スープやおかゆなどから徐々に普段の食事に戻していきましょう。
短距離走をするときなどもゴールをした後、急に止まることをせずに徐々にスピードを落としていくと思います。 プチ断食も同じように、徐々にスピードをいつもに合わせていくことが必要なのです。
断食前のおすすめ食材と同じように、消化が早く、たんぱく質やビタミンなどの栄養を含み、脂肪分が少ない食材を選ぶといいですね!
プチ断食ダイエットで気をつけること
好転反応を知っておく
好転反応とは、身体に起こる不快な症状のことをいい、もともとは東洋医学で使われていた言葉です。プチ断食を行う中で体力の低下などにより、好転反応の一種で嘔気、頭痛などの症状が起こる場合があります。
不快な症状が出ても一時的なものが多いため、無理がなければ続けていく中でよくなっていく場合があります。自分の身体と相談しながら行っていくようにしていきましょう。
激しい運動はしない
エネルギーが少ない状態なので、激しい運動は身体に負荷をかけてしまいます。 激しい運動などのトレーニングはプチ断食中には控えましょう。 身体を動かしたい時は、軽いストレッチにとどめてみてください。
仕事でも体力仕事などの場合は、仕事中はプチ断食を控え、時間に余裕のある休日に行うといいですね。
ストレスを溜めすぎない
食べることが好きな方にとっては、たった1日や2日間といえどプチ断食はすごくストレスがかかってしまう場合があります。
健康のために行うものなのにストレスをかけてしまっては、身体にとってはよくない状態です。
断食を楽しむ気持ちを忘れずに行うようにして、どうしても食べられないストレスが厳しい場合は、野菜スープは飲むなどの緩めの断食に挑戦してみるのもいいのではないでしょうか。
断食後に食べ過ぎない
プチ断食の影響により、体は「飢餓状態」になります。飢餓状態では食べたものをすぐにエネルギー源として使えるよう、脂肪をとして蓄えやすくなるのです。
そのため、プチ断食の食事を食べていない状態から一気にいつもの食事のようにたくさん食べてしまうと、それがそのまま身体の脂肪として残りやすくなります。
せっかくダイエットをしているので、最初から食べすぎずに徐々にいつもの食事に戻していけるようにしましょう。
断食の基礎知識を知って無理なくダイエットしよう
断食と聞くと 「難しそう!」 「大変そう!」 と思いますが、ちゃんと仕組みを知ることによってできそうな気持ちになりますよね!
休日など断食を楽しんでできる余裕があるときに、チャレンジしてみるのがいいかもしれませんね!
参考文献:断食・少食は体内環境を変える(島崎隆)
人類を救う究極の医学、断食(絶食): 断食、ヨーガ、玄米食と共に楽しく活き活きと生きる(関塚永一 1, 2)、関塚大介 3)、田 政 4, 5))